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Romance夢紀行

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Pleasure of a Dark Prince/クレスリー・コール あらすじ

最終更新日 2016.8.25


Pleasure of a Dark Prince PLEASURE OF A DARK PRINCE (Immortals After Dark) [ Kresley Cole ]
※ ※ ※ ネタバレあります ※ ※ ※ 
辞書で確認せず、記憶に頼っててきとーに書きなぐっていますので、内容が間違っていても笑って読み流せる方だけ読んでくださいね

序章 古代 北欧Thrymheim Hold 狩りの女神Skathiの神殿
瀕死の重傷のルチアをレギンが女神の神殿に連れていったようです。まだ不死になる前のため、放っておいたら死んでしまいます。レギンはルチアのため、必死に 女神に懇願しますが、衛兵たちにつまみだされてしまい、ルチアは死を覚悟します。女神は気まぐれを起こし、命を救うなら、女神の射手としてのみ生きること になると告げますが、ルチアは生きるために受け入れます。

第1~2章 現代 ニューオーリンズ
ガレスは双子のライキーのユイリー ムとマンローと共に、ローア風ラグビーに興じています。相手はデーモンたち。上半身裸で、泥だらけになりながら、激しく戦って最中、気になる香りを嗅ぎつ けます。香りの元には・・・射手の扮装をしたヴァルキュリーらしき美しい女性が。彼女こそが伴侶だ。

ルチアはニクスにいわれて、2頭のコ ボルトを討伐しに来ていました。ラグビー場からのセクシーなライキーの強い視線に今まで抱いたことのないような気持ちを感じますが、そんな思いを振り払 い、ラグビープレイヤーを誘惑するためにやってきていたニンフたちの間に獲物を見つけると、遠くから放った矢であっさりと始末し、彼女にくぎ付けになった 周囲に優雅に挨拶してみせると、その場から立ち去ってしまいます。

兄王のラクレインが行方不明になっているため、王ということになってい るものの、兄の存在を心のどこかで感じているガレス。ただ彼女がライキーではない以上、彼女が別種族の花嫁や妻になっていないとも限らず、ライキーの女王 として宣言する前に状況を確認したいと、その場に居合わせたライキーたちには秘密を守ることを誓わせ、姿を消したルチアを追いかけます。

第3-6章 ルチアを追いかけはじめたガレスですが、ある場所から匂いが四方向に分かれていることに気が付きます。どういうことだ? ひとつづつ確認していくと、自分 の洋服を細くさいたものを矢につけて高い位置に射止めてありました。賢い女だ・・・。追跡を続けているとルチアを発見します。

追跡者を巻 いたつもりが、ルチアは視線を感じます。コボルトを再び仕留めると、ガレスが近づいてきます。ひたむきに追ってくる姿にある不安が高じてきます。私はあな たの伴侶じゃないわよね? 違う、ただ君に強く惹かれてるんだと、ぐいぐいと二人の距離を縮めてくるガレス。後ろに下がって!と何度もいうのに引き下がら ないガレスの胸に3度も矢を打ち込むルチア。血を流し、矢を引き抜きながら、矢の達人であるルチアが、自分に致命的な傷を負わせないのは自分に何らかの感 情を抱いているからだと自信を深め、さらに迫っていきます。ルチアは、キス以上の関係にはなれない理由が頭に浮かぶたびに、ガレスに抵抗するのですが、キ スされるとその理由が頭から消えてしまいます。

最後の瞬間に尻込みするルチアに、自分に惹かれているのはわかるのに、なぜなんだ、理由を教えてほしいと荒れるガレス。それでもお互いに自分の気持ちを整理する時間が必要だ、数日後の夜にまたここで会おうと言い、ルチアも彼から離れるために同意します。

約 束の日に、ガレスは身支度に気を使い、ルチアを待ち続けますが、彼女は現れません。彼に強く惹かれているものの、彼女は女神との契約で、誰かと深い仲に なってしまったら、射手としての特別の能力を取り上げられてしまうことになっているのです。大決戦が近いと言われている今、大決戦で獄から放たれてしまう 宿敵が現れるかもしれない今、射手としての能力を失うなんて考えられない! ガレスはルチアを追いかける決意をします。

第7-11章 ヴァルキュリーたちが暮らすヴァルホールは怪奇の館。ルチアは館の外からの視線を感じるときがあるものの、ガレスは現れません。姉妹たちには秘密にして、レギンと神を殺せるといわれている武器の所在を調査しています。

ア ニカが息を切らせてヴァルホールに帰還してきたときには、調査のことは気配も感じさせず、内心ではエマの状況をどうアニカに伝えたものか悩みながら、レギ ンとお互いの爪を塗りあっているところでした。デーモンとヴァンパイアが混ざり合ったデンパイアがイーヴォに連れられて襲撃してきて、アニカが壁に振り払 われて激突し、ルチアは矢をはずして絶叫し、レギンも窮地に追いやられたとき、ガレスがルチアの悲鳴を聞きつけ、変身してその場に現れます。

巨大なライキーの姿をルチアが見上げた時、その存在の伴侶が自分なんだと感じ取ります。不器用に涙をぬぐって机の影に動けない身体を避難させ「君を守る」と言ってくれたガレスに「私だけでなく姉妹も守って」と頼みます。

伴侶を傷つけられたガレスはバンパイアの首をかみちぎり、イーヴォとデンパイアを撃退してくれます。血まみれの彼の姿で過去の悪夢がよみがえってしまったルチアが、あっちへいって、近づかないでとガレスに告げると彼は消えてしまいます。

そ の後もライキーのねぐらには帰らず、陰からルチアを見守っているガレスですが、養女のエマラインをガレスの兄でありライキーの王ラクレインに奪われたと考 えているアニカがペット計画を発動。ルチアはガレスへの想いとエマラインやひいては家族であるヴァルキュリーへの献身との板挟みになり、彼をおびきよせる 餌になることを引き受けます。杉の木に向かって放つ矢をわざと外すことで壮絶な苦痛を味わうルチア。悲鳴を聞きつけてガレスが駆け付け、ルシアを利用した 罠だと気が付くも、象50頭でも倒せるという魔女の麻酔薬を首に打たれ、捕獲されてしまいます。

ヴァルホールの地下に捕らえられ、気が付いてからずっと騒ぎ続けるガレス。レギンがルチアに彼をおとなしくさせてと言い、ルチアは地下へ降りていきます。

自 分を罠にかけたルチアに怒りつつ、なぜ自分が捕まえられたのかと理解したがりますが、自分の兄が生きていて、エマを略奪したと聞いても、にわかには信じる ことができません。とはいえ、遠くから見守るよりも、彼女のことを知ることができるかもしれないと、本人にあれこれ質問しますが、射手だということ以外は 答えたがりません。逆にルシアはなぜあの晩助けてくれたのか、以前から不思議に思っていたことを尋ねます。伴侶なの?と聞くと彼は否定しますが、あれだけ の痛みを覚えてパンシーのように泣き叫ぶ彼女を放っておけなかった、と。彼女が悪魔並みの弓の腕前なのは、何か事情があるのではと推察していますが、図星 をさされたルチアは怒って振り返らずにその場を逃げ出してしまいます。

第12-13章 自室に戻るルチアですが、シングルベッドに横になっても思い出されるのは、自分に初めての悦びを与えてくれたガレスとの出来事です。彼のことを考えるたびに身体が熱くなって・・・

騒々 しい館で交わされる会話や気配、匂いなどを感じながら地下牢で過ごしているガレスですが、ルチアの香り、それも彼をかぎりなくかきたてる香りをかぎつけ、 ルチア!と咆哮をあげます。姉妹たちに自分たちの仲を勘ぐられたくないルチアは地下牢に降りていきますが、ガレスに深い関係にはならず、お互いを牢の柵ご しに満足させあうと説得され、ふらふらと柵ごしのキスに誘われてしまいます。勢いで深い関係になってしまいたいと、流されそうになるガレスですが、『一度 失った彼女の信頼は取り戻せない』という本能の声に耳を傾け、踏みとどまることにするのでした。

「私にはあなただけ」とルシアに言わせることに成功するガレスですが、ライキーとヴァルキュリーが大決戦で共闘できるはずがないと、ラクレインからエマを奪い返すためにライキーの居城キンヴェインに出掛けていて、ふたつの種族の今後の展望は暗いと告げられます。

第14-16章 ラクレインにさらわれていたエマが瀕死の怪我を負いながら、自力で館に帰還します。不死のはずのエマですが、原因不明の傷が回復せず、ア ニカやルチアなどヴァルキュリーたちが心配しています。ラクレインが生きていて、ヴァンパイアのエマをさらったというルチアの話をガレスは疑っていました が、地下牢からレギンに連れ出され、エマにつけられたラクレインの伴侶のしるしをみて、はっきり確信します。

ガレスの使いで、デメスト リュー殺害の証拠のビデオを取りにでかけたルチアは、ライキーのクランのメンバーたちにガレスの妃、プリンセスという扱いをうけ、やはり自分は彼の伴侶 だったんだ、彼は嘘をついていたんだということがわかります。エマとラクレインが結婚することになり、ライキーとヴァルキュリーとの関係は劇的に改善する かに思えましたが、彼に誘惑されないよう彼から離れる決意をし、不死になる前からの大親友のレギンと共に神殺しを探す旅にでることに。

いつもお互いの背後を守っていた兄弟が旅立つことにラクレインは一抹の寂しさを感じているようでしたが、伴侶を追いかけようとするガレスを引き止めることはしません。ガレスは「2週間以内にルチアを連れて戻る」と宣言しますが・・・

第 17-18章 1年後、ルチアは追ってくるガレスをかわしながら、宿敵cruachクルウチ?を倒すため、神を殺せるというビューモートという武器を探してきました。ど うし ても見つからず、かわりに女神の矢を入手できないかと狩りの女神Skathiの神殿を探して北国の山を登っていました。

500年ご とに蘇るcruachが目覚めたら女神の矢で倒すために、女神はルチアに射手の能力を授けました。500年ごとにそのための矢を与えると。cruachが 目覚めるのをどうやって知ったらよいのですかと尋ねると、兆し があるとのこと。ルチアはcruachの目覚めが近くなると悪夢を見るようになり、その到来を知るのです。内心ではルチアは到来を知りたくもないし、兆し がわ かれば、逃げようと考えています。

登山中のルチアにニクスが電話をかけてきました。明後日の3時までにアマゾンに行くこと。そこに は船が待っている。いまいる北 国からは距離も遠く渋りますが、今回の大決戦の核になるのがcruach。彼はいわゆる現代的な悪魔の概念のモデルとなった存在。彼は今回人間を虐殺しよ うと考えてい て、誰かが止めないと大変なことになる。彼はあなたの夫なのだから、と。

乗り物を乗り継ぎ、ヘリでアマゾンに到着するとそ こで待って いたのはボロ船。誰かの視線を感じながら乗り込みます。船が動き始めるとさすがのガレスも追いかけるのが難しくなるだろうとホッとして、甲板から外を見る とそこに顔から血を流しながら立っているガレスが。矢をうちかけても、外した時にルチアに起こることを考えて避けもしないだろうということがなぜかわか り、彼を打つことができません。船に飛び乗ってきたガレスに捕まって覆いかぶさられてしまいます。

第19-26章 船の上で逃げ場を失ってしまったルチア。ガレスに大切な弓をかたに「この弓を折られたくなかったら・・」とストリップを命じられます。「弓がこの手に戻っ たら殺してやる」と屈辱に燃えつつ、彼の目の前で着替えをすませ、二人で夫婦を装い、船長からのスタッフと船の紹介、そして乗客同士の自己紹介の場に出掛 けます。他の乗客は学術目的の学者などのようですが、人間にまぎれてローアの民もいるようです。有限の寿命の人間と仲良くなるのには気が進まないものの、 ルチアは自室担当のキャビンボーイと双子の姉弟だというコックに好感をもち、ローアの血すじのような気になるものを感じます。

レギンと は、追ってくるガレスを殺すかどうかで意見が分かれ、いまは別行動となっています。ルチアは自分だけでなく、レギンやアニカの命をイーヴォやデンパイアか ら救ってもらった借りをガレスに感じているため、殺すことには抵抗を感じている一方でレギンは殺そうと主張していました。ニューオリンズにひとりで戻った レギンは手が付けられないほど暴れまくっているようで、ニクスから何とかしてほしいと言われています。レギンからは、私もそばに行きたいとか、もうルチア なんか親友じゃないとか、たびたびメールが来ています。

ニクスと奇跡的に電話が通じてルチアが会話すると、cruachはリオの迷宮にいて、ビューモートもそこにあり、誰も行き方を知らず、生きて帰ったものはだれもいないというその秘境に至るまでの必要なものはすべてその船にあるということがわかりました。

い ろいろ考えあわせ、ニクスがこの船に送り込んだらしいとあたりを付けてガレスに尋ねてみます。すると、ライキー一族がヴァンパイアの多く住むロシアから離 れて暮らしたいという希望をうけて、移住先を検討したときにアマゾンの奥地は候補地としてよいのではないかと真剣に検討していた、と。人里離れていて人間 の関心をひかず、駆け回る自然もたっぷり。ところがガレスが実際調査に来てみると、不死の者にとっても命を失うほどの危険をもつ地域だということがわか り、断念したのだそうです。その際滞在していて二度と足を踏み入れないと誓った場所が、リオの迷宮でした。

二人きりの夜を迎え、ガレスは なぜルチアは自分に惹かれているのに受け入れてくれないのかと自分の思いをぶつけます。ルチアは狩の女神Skathiに貞淑の誓いを立てている、あなたが ライキー一族に忠誠心を抱いているのと同じことなのだから、この気持ちも尊重してほしい、と伝えることができます。ガレスはその場は引き下がりますが、そ の後誓いに抵触しない範囲で関係を深めたいと頼み、自分自身が信用できないとしぶるルチアを説得し、熱い夜を過ごします。

第 27-29章 翌朝、船からみえるものを試しに射させてみて、ルチアの射手の能力が消えないことを確認し、熱い夜を過ごしたあとでも、一線を越えなければ 恩寵を失うことがないことがわかります。ガレスは酔っ払いの船長に金を握らせ、本来の航路から外れてリオ迷宮へと舵を切らせています。

ビュー モートという武器がどんなものなのか、ガレスが知りたがりルチアが言うには、姉妹のなかで射手の私が今回選ばれてこの武器を使いcruachを倒すという ことになるならば、おそらくそれは矢の形で、もしもリオ迷宮がエルドラドの入口だというのなら、矢が黄金だと以前からの情報で推察していたしたことの裏付 けになると。ガレスによれば、リオ迷宮には巨大化した蛇やワニなど野生動物たちがいて、宝を守っているので帰還したものがいないということになっているの ではということです。

謎が大好きなライキーは乗客を密かにさぐっていますが、裏の顔があるらしき乗客たちのなかでも、ローアの生き物らし き人物はルチアに魅力を振りまき、ルチアも微笑み返したりするため、ガレスは嫉妬を燃え上がらせていて、一触即発の雰囲気ですが、キャビンのなかでは二人 はアツアツのカップルとして過ごしています。
ガレスがルチアを捕まえようとするたびに嬉々として妨害してきたレギンからルチアにメールが 来ていることに気が付いたガレスは、なんであんなやんちゃなレギンときみが友人なのかと聞きます。ルチアは、16歳のときにも、それ以降も何度もこの命を 救ってくれたから、彼女がいなかったらあなたの伴侶は存在しなかったのよと説明します。ガレスは「この先彼女のことを嫌いになることはない」と返します。

第 30-37章 満月の夜には伴侶を求めて獣化するのがライキーの性ですが、ルチアは知り合ってから数回満月を過ぎているのに彼に襲われなかったことを不思 議に思い、また満月の近づいてきているいま不安を感じていることを告げると、ガレスは銀の腕輪をみせ、魔女から獣化を防ぐ魔法具を買ったと言い、安心させ ます。魔女嫌いで知られるライキーが自分への思いやりでみせた行動にルチアは心を動かされます。

ある日には、ルチアに矢が尽きることのない魔法の矢筒をプレゼントします。世界にもあまり数のないものなので所有者が手放すとは思えず、誰からどうやって入手したのかしたり顔のガレスは説明しようとはしませんが、喜んで売ってもらったものではないようです。

またある日には新種の蝶を捕まえて、部屋の蚊帳のなかに放して、二人で眺めながら何時間もおしゃべり。銀色の羽がルチアの瞳のようだ、ルーシャと名付けようと。砂糖水にひたしたスポンジで根気強く毎日餌やりをしてくれています。

秘 密を話した途端軽蔑されるのではないか、激怒したガレスがcrouchに戦いを挑んでしまうのではないかと心配して秘密をあかせないルチア。二人の距離が 近づいているのに、心の壁を取り払ってくれないルチアに、ガレスはがっかりしています。仲良くなるほどにルチアのみる悪夢も悪化していくようで、心の秘密 が悪夢を加速させているのではないかとガレスは推察して、なんとか自分が解決してあげたいと願っています。「私の夫はcrouachなの」と言い出しそう になりましたが、ヴァンパイアが乗っているのではと思われる別の船が近づいて、言えないまま。

別の人間の乗客たちは、翌日そちらの船に移 ろうかと話していましたが、ニクスが事前に警告していた障害のひとつなのではないかとガレスとルチアは考え、船を無力化させるため、ガレスが夜間に水中ス クリューを破壊して、航行不能にさせる作戦をたてます。ガレスは予定通り水中からスクリューに近づいて作業しますが、船からはヴァンパイアのにおいと共に 血の匂いが漂ってきます。無視できず船室に上がっていくと、奥の冷蔵庫のなかには細かく切り刻まれた乗客たちの死体が・・・。

ルチアは心 配しながらガレスの帰りを待っていますが、乗客のひとりが大型のケイマンワニを引き寄せるといっていた特別のルアーの効果がありすぎたのか、気が付けば船 の周りは巨大なワニだらけに。ガレスの姿を別の船のうえにみつけたルチアは、川に飛び込まないで!と叫びますが、ガレスは構わず飛び込みます。ルチアは必 至の思いでワニを次から次へと射殺して泳いでくるガレスを援護しますが、彼がようやく到着するかどうかというところでマチェーテを持ったローア人に気づき ます。彼はジャガーのシフターで、リオ迷宮とエルドラドの守り人。侵入者を排除するために、ガレスとルチアに襲い掛かってきます。死闘の末、二人とも川に 沈んだものの、ガレスは船に戻ることができますが、ワニの牙にかかったのか、腕輪をなくしてしまっていることに気が付きます。今夜は満月なのに・・・。
こ こまで来て、cruachを倒すのは結局別の者になるのかと、これも運命なのかと感じるルチアですが、ガレスはルチアのためあきらめません。自分の眉間の 間を射抜いて無力化しろと告げますが、ルチアはそんなことはできず、ボートでできる限り遠くへ逃げることにします。途中エンジンが故障し、川の上で立ち往 生してしまいますが、ワニに囲まれて絶体絶命の瞬間、水面下にリオ迷宮を見つけます。

第38-47章 そそり立つ壁などを乗り越えてリオ迷宮にたどりついたルチアですが、そこでとうとうガレスに追いつかれてしまいました。自分の意識がある うちに、自分をうつんだとガレスは言いますが、ルチアには愛する人を傷つけることはできません。獣化したガレスが本能に突き動かされ迫ってきますが、ルチ アは運命を受け入れます。

愛し合い、伴侶のしるしをつけ、ガレスは翌朝幸福の絶頂ですが、ルチアは射手の能力を失ってしまい、大決戦を生 き抜けないかもしれない役にも立たない自分は何者なんだろうと呆然としてしまいます。すべてのことが片付く1年待ってほしい、といったのに自分の意向を尊 重してくれず、傷つけられたとガレスを責め、ガレスはどうして貞節を守らなければ射手としてのギフトを失ってしまうということを秘密にしていたんだとやり 返し、もう我慢の限界だ、とルチアに背を向けてしまいます。

崖をよじ登っている途中、ルチアを振り返ると泣き崩れているのがみえ、自分を わざと追い払おうとしたのかもしれないと思い至ります。cruachは人の心を支配する力を持つため、ガレスが対決にいっても、むざむざ殺されてしまうだ けだとルチアは彼を追い払おうとしたのです。

ルチアのもとに戻る途中、アナコンダに襲われたガレス。ルチアは無我夢中で矢を放ちますが、 死んだあとも蛇はガレスに巻き付いていて、大変な思いをして蛇をどかしたあとも、ガレスはろっ骨を折られていて身動きもままらならない様子。彼が不死の力 で回復してくると、自分が矢を命中させたことに気が付きます。

ニクスに電話してみると、「ルチアのギフトは2週間くらい前になくなってい たわよ」とのこと。ギフトはなくなっていても、射手としての経験はなくらならい。矢を外したときに激烈な痛みを覚えるということで、女神はルチアを射手と して鍛え上げていました。能力を失うかもしれないという恐怖で、ガレスとの関係にずっと苦しんできたルチアは女神を呪いますが、改めてビューモートを入手 してcruachに対決することに決めます。

エル・ドラドというのは伝説の黄金の都と考えられてきましたが、ルチアは黄金で祀られた人 物、罪深いもの、決して起こしてはならないと現地で言い伝えがある悪しき存在こそが、エル・ドラドなのではないかと思い始めていました。その埋葬品のなか にビューモートがあるのではないかと。

リオ迷宮に守られた奥宮の入口には碑文がありました。携帯で弓のライバルでもあり言語の専門家でも あるフェイのテラに連絡して解読してもらうと、鍵の開け方と、一連の禁止事項、内部を濡らしてはならない、黄金に触ってはいけない、罪深いものを起こして はならないというようなことが記されていることがわかります。

二人で踏み込んでいくと、そこは黄金の品々で飾られた女性のお墓でした。副 葬品の黄金に触れないようにして矢らしき品を探しますが見当たりません。ガレスが部屋のすみの暗がりで、何か力を発している品を発見します。木でできてい て、骨の矢じりがついているみすぼらしい矢です。ルチアはそれがビューモートとは信じられませんでしたが、ガレスに言われて手にもってみると不思議な力を 感じます。

cruachを倒せる品を手に入れた!と大喜びで駆け出すと、突然ヴァンパイアのロテールが現れます。もう1隻の船で感じた ヴァンパイアの気配はロテールのものだったようです。彼はルチアを人質に取り、墓を案内するように強要すると、埋葬されている女性からシンプルな金の指輪 を抜き取り、抵抗するルチアの首を折り、トレースで消えてしまいます。黄金が奪われたことで、エルドラドは崩壊していき、ガレスはルチアの身体を守り、命 からがら脱出します。

ルチアが目覚めると川の上のボート。少しでも動くと首に痛みが走りますが、痛むということは回復しているというこ と。コンテッサ号が自分たちを待っていてくれることを信じて戻ってみると、いました! 喜んで乗船すると、そこにはcruachの信者3人が武器を構えて 待ち構えていました。もう1隻の船の乗客たちを虐殺したのはこの3人だったようです。この3人をなんとか倒し、アマゾンクルーズの起点イクイトスへと戻り ます。

ルチアは船内の騒ぎに乗じてガレスに鎮静剤を打ち、cruachの元へひとりで向かいます。レギンと行くつもりでしたが連絡がつかず、ニクスによると彼女はベルセルクに誘拐されたようです。

第48-51章 cruachの領土にひとりたどり着いたル チアですが、ガレスもボウエンの妻で魔女のマリキータの水晶占いで彼女の居場所を突き止め、追いついてきました。cruachの力を知るルチアは、ガレス に一生に1度のお願いだから帰ってほしいと懇願するものの、受け入れてもらえず、「自分は彼の妻だから彼の力に免疫がある」と告白します。ルチアを過去に 傷つけていた人物がわかり、ましてや夫ということでは後にひけないガレス。二人を取り囲む兵隊たちを奮闘の上皆殺しにします。ところが、ルチアを振り返っ た彼の瞳は白く光っていました。cruachの力に影響され、ルチアを連れてくるように、鎖でつなぐようにという命令に従い、抵抗するルチアを cruachのもとへと引きずっていきます。

cruachは人々の苦悩を糧に神として存在しています。cruachはガレスにルチアの頭を落とすようにと命じると、ガレスは必死に鎖をはずそうと抵抗 するルチアの後ろにまわり、剣を振りかぶりますが、首にあたる瞬間、自分自身へと突き刺します。ガレスの中の獣が伴侶を認識して抵抗したようです。

弱ったガレスにつけこみ、cruachは人間のガレスに自分がルチアを殺したという幻視を植え付け、ガレスは悲嘆にくれますが、勝ち誇るcruachの首 をかぎづめで引き裂き、それでものたうつ身体に、鎖をなんとかはずしたルチアが矢のつきない矢筒から取り出したビューモートで止めをさし、ルチアは悪夢か ら救われます。

cruachが死んでも、ルチアが死んだという幻想にとらわれているガレスは、自らの鉤爪で自分の身をかきむしり、血だらけになりがら、自分に気が付いてくれるようすがるルチアには目もくれず、その場を走り出してしまいます。

ラクレインとボウエンが森で正気を失い、自傷しながら、さまようガレスを発見し、キンヴェインに連れ帰ります。ルチアは追跡の途中ガレスを見失いますが、彼らの痕跡から居場所がわかり、追いかけていきます。

キンヴェインの地下牢に閉じ込められたガレス。彼の中の獣が主導権を握ってしまい、過去この状態になってしまったライキーが正気に戻ったことはないと周囲 は絶望しています。ルチアが、彼と二人きりにしてほしいとラクレインとエマに頼むと、ラクレインは弟を正気に戻してほしいという気持ちと、弟の伴侶の安全 を守らなくてはという気持ちでなかなか首を縦に振りませんが、本能の声にも促され、牢から出ていきます。

そばにルチアがいても、夢か幻視だと考え、彼女のことを直視できないガレスの獣。撫でて、ささやいて、なだめて、ガレスに近づきます。愛を交わしても視線 があわず、正気に戻った様子をみせないために、元の彼には会えないかもしれないと絶望しますが、彼女の涙が彼に落ちたとき、「ルーシャ?」と意識が戻って きました! 

改めて二人は永遠の愛を誓いあい、ルチアがcruachとの過去を話します。12歳のレギンがルチアを追いかけることをあきらめず、cruachの城の崖 から海に死を覚悟して飛び降りたルチアを、海を泳ぎ、女神の神殿まで運んで「治して!」と要求し、レギンが命を救ってくれたこと・・・・。結婚式をあげる なら、レギンが付き添ってくれないと、と。ガレスは彼女を必ず探し出し、結婚式に出てもらうと誓ってくれます。違う女性となら、こんなに冒険につぐ冒険と いう生活にならなかったのではとルチアは不安げですが、ガレスは君の行くところには自分もどこにでも行く、彼女以外の伴侶は考えられないそうです。

エピローグ ロテールが、レギンが、キャロウが、各地で正体不明の戦士に浚われています


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